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イベントプロデューサーに不可欠なシミュレーション力とは?

イベント

イベント運営を行うにあたって必要とされる能力はたくさんありますが、その中でも大事なものとして「シミュレーション力」があげられます。特に、イベントを総括する立場となるイベントプロデューサーにとって、この能力は鍛えておくのに越したことはありません。本記事では、なぜイベントプロデューサーにはシミュレーション力が必要なのか、どのように養っていけるかについて探ってみましょう。

シミュレーション力とは?

シミュレーション力とは、将来の出来事や状況を想像・想定し、様々なシナリオを考える能力のことを指します。イベントを運営していく上で、十分な予測と入念な準備は切っても切り離せません。シミュレーション力を持つことで、計画の立案段階から、予期せぬトラブルへの対処、クライアントや参加者のニーズへの適切な対応が可能となります。

 

シミュレーション力が求められる場面

リスクマネジメント:

イベントは予測不可能な要因が多く、トラブルや問題が発生する可能性があります。シミュレーション力を持つことで、異なるシナリオを想定し、リスクを最小限に抑える対策を講じることができます。

これは、事前に洗い出しておく場合と、同時に現地でのリハーサルを活用するという2つの方法が含まれます。

例えば、プロジェクターを使う会議であれば、現地のリハーサルだけでもチェックポイントがたくさんあります。きちんと投影できる、機材で見切れる席がある、といった確認だけでなく、パソコンのメーカーによって動作の違いがでないか、延長ケーブルはいるか、ケーブルを這わせることで参加者の動線はふさがないか、躓かないように養生されているか、など多方面にわたって心を配る必要があります。

予算編成:

予算は限られたリソースを最適に活用するために重要です。イベントの計画段階で収入・支出・利益の想定はあらかじめ出すことになりますが、プラスして検討しておかなければならないことがあります。それは、どの時期にいくら入金があって、出金はいつでどれくらい必要か、といった時間軸を踏まえた資金計画です。まるでパズルのようですが、ここでもシミュレーション力が試されます。

実施計画の管理:

イベントの準備と運営は厳密なタイムラインに基づいて行われます。シミュレーション力を通じて、スケジュールの遅延や変更がもたらす影響を事前に予測し、対策を練ることができます。

イベントのプロジェクトマネジメントについては、こちらの記事でも解説しています。

参加者の体験をより良いものにする:

参加者の体験はイベントの成功に直結します。シミュレーション力を持つことで、参加者が異なる状況下でどのような反応を示すかを想定し、それに合わせた配慮を行うことができます。

 

シミュレーション力の養う方法

以上、イベント運営の観点でまとめてみましたが、シミュレーション力はあらゆる業界の仕事において必要な能力であることは間違いありません。もちろん、業務経験を積んでいけば感覚的にできるようになる部分も否定できませんが、もし意識して鍛えたい場合どのような方法があるでしょうか?

知らず知らずのうちにやっている方も多いかもしれませんが、個々人でできるものだと、「自分の行動をシミュレーションしてみる」というのが実は1番簡単なやり方です。いきなりイベント規模でどんなことが起こるか予測するのが難しいと感じる場合は、日常生活の一部で自分がどうなるかを想像するところからトレーニングしてみましょう。

例えば、オフィスに着席してから5分間の自分を想像してみます。回数を重ねて慣れてきたら、対象を少しずつ広げてみましょう。他の人だったらどうでしょうか?

シミュレーションを行う上で注意することは、希望的な考えや期待とは別物であるということです。ポジティブなものだけでなく、起こりうる嫌なことも含めて全部想像する必要があります。自分の夢を描く、というよりも現実が合致するようにシミュレーションの精度を上げていくことを目指すイメージでしょうか。

イベント運営の観点に戻すと、運営チームのミーティングなどで、下記のような作業が自然と行われているかもしれません。マニュアルでの対応フローや各種リスク対策を目的に行っているものがほとんどですが、巡り巡ってシミュレーション力を鍛えることにつながる方法です。

過去の事例の研究:

過去のイベント事例を分析し、成功や失敗の要因を探求することで、類似の状況におけるシミュレーション力を高めることができます。

ロールプレイ:

ロールプレイを通じて、様々な立場や状況を模倣し、異なるシナリオを考えるトレーニングを行います。

チーム内のディスカッション:

チームメンバーや協力会社とのディスカッションを通じて、異なる視点やアイディアを共有し、シミュレーション力を高めます。

 

まとめ

イベントプロデューサーにとって、シミュレーション力は成功の鍵となる重要な能力です。予測と準備を行い、様々なシナリオを想定することで、トラブルの最小化や参加者の満足度向上が可能となります。過去の事例のリサーチやトレーニングを通じて、シミュレーション力を高める努力を怠らず、常に変化するイベント業界に適応できるプロデューサーを目指しましょう。

 

 

ジェイブ・広報担当

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